多国籍企業とタックス・ヘイヴン 2
日本の税法でも、78年の税制改正で新たにタックス・ヘイヴン対策税制が導入されました。
しかし、アメリカのように海外子会社の法人格を否認することなく、株式の50パーセント以上を保有するもののあげた利益のうち留保された所得を、持分に応じてその所得に合算して課税する方式をとっています。
この改正は今までよりも一歩前進したと評価できますが、まだつぎのような問題点があると指摘されています。
第一に、タックス・ヘイヴン国の判定基準のひとつに、税率25パーセント以下の国ということがあげられていますが、これはいちじるしく低いもの。
フランスの33パーセント、西ドイッの30パーセントと比べてみると、ザルから漏れるものが多くなっています。
第ニに、タックス・ヘイヴン国にある企業であっても、「正常な事業活動を営むもの」について適用を除外している点です。
このため製造業、小売業、サービス業については、そのほとんどが適用をまぬがれています。
また、商社、銀行等については、関連していない企業等との取引が、取引額の50パーセントをこえている等の場合には適用除外となり、取引の内容を手直しするだけで網の目をくぐることが可能となります。
・・・第三に、移転価格について対抗する規定をもっていないことです。