多国籍企業とタックス・ヘイヴン 3

多国籍企業は、合法、非合法のさまざまな術策を駆使して規制を逃れることができ、その実効はあまりあがっていないといわれます。


リタックス・ヘイヴンの多くは、財務諸表の開示義務も課さず、匿名の使用も認めているので、脱税のための「企業秘密」保持のパラダイスとなっています。


国際租税戦略の文献も、タックス・ヘイヴンとしての利用国を選択するうえで重要な要素は、すべての段階で情報の秘密保持が保証されているかどうかにあるとしているのです。


タックス・ヘイヴンの利用にみられた多国籍企業の国際租税戦略の基本的手法となっているのが、トランスファー・プライシング(移転価格あるいは振替価格)による価格操作です。


それは普通、税率の高い国に存在する子会社には高価格の商品、部品を供給して、その所得を低く抑え、低税率の国にはその逆の操作を行なうことにより所得を蓄積。


企業グループ全体としての税引所得を最大たらしめる操作のことをいいます。


しかし今日では、単に商品の価格操作にとどまらず、サービス、ローン、技術援助費用、市揚開拓費、広告費等を含めたきわめて複雑かつ多面的な様相を呈しています。

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