移転価格の仕組み
それは、直接的な国際間の取引に限定されていません。
同一の親会社を有する一国内の姉妹会社間であるとか、税率の差のない国間においても、利益と損失を相殺する日的や開業当初の損失を補填する目的で行なわれています。
そのためアメリカでは、本社のプランナーが、企業所得をアメリカ国外に移そうとする結果、輸出総額の大きな部分が過小価格に抑えられます。
他方で過大価格の輸入が行なわれ、経済的な意味での価格は、もはや存在しない、とさえいわれています。
日本の場合についても同様のことがいえますが、「企業秘密」となっているため、その実態は厚いベールにおおわれています。
たまたま国会で明らかにされた、つぎの事件からその一端をうかがうことができます。
それは1973年におきた日商岩非の材木買占めにおけるものです。
日商岩井は親子関係にあるアメリカの木材業者から材木輸入にあたって、買入れ価格を実勢価格より安く仕切る一方で、日本国内での販売価格は実勢価格で行なったため大幅な利益をあげました。